「大学入試英語成績提供システム」の運用見送りについて
このほど、萩生田文部科学大臣が、2020年度からの運用が予定されていた「大学入試英語成績提供システム」について、実施見送りとなることを発表しました。
この時期の発表は、しっかりと準備をしてきた受験生に混乱を与えかねないものと思います。 以下、概要をまとめてみました。
■ 導入見送りは「等しく安心して受験できるようになっていない」ため
導入が見送られた成績提供システムは、大学入試センターが複数の民間の英語資格・検定試験の成績データを一元管理して各大学へ送付する仕組みで、2020年度からセンター試験に代わり実施される大学入学共通テストとともに大学入学者選抜改革の目玉の一つだった。文部科学省が10月末に公表した調査結果によると、国立大の95%、公立大の86%、私立大学の65%が何らかの形で、2020年度に実施する入試(2021年度入試)で成績提供システムを利用すると表明していた。
■ 注目される各大学の対応
導入が見送られた成績提供システムは、大学入試センターが複数の民間の英語資格・検定試験の成績データを一元管理して各大学へ送付する仕組みで、2020年度からセンター試験に代わり実施される大学入学共通テストとともに大学入学者選抜改革の目玉の一つだった。文部科学省が10月末に公表した調査結果によると、国立大の95%、公立大の86%、私立大学の65%が何らかの形で、2020年度に実施する入試(2021年度入試)で成績提供システムを利用すると表明していた。
萩生田文部科学大臣は会見で、成績提供システムは「経済的な状況や居住している地域にかかわらず、等しく安心して受けられるようになっていない。これ以上、決断の時期を遅らせることは混乱を一層大きくしかねないため、来年度(2020年度)からの導入を見送った」とした。
見送りの発表を受け大学入試センターは、11 月1 日からとなっていた受験生側が成績提供システムに成績データを登録するために必要な「共通ID」発行申し込みの中止を発表した。あわせてこれから申し込もうとしていた場合には申込まないよう呼びかけるとともに、すでに申し込み済の場合の取扱いやその他詳細については、改めて公表するとしている。
各大学の対応も注目される。見送りをうけて、各大学は予告していた成績提供システムの利用方法の見直しを迫られることになる。なかでも国公立大は大半の大学が成績提供システムの利用を表明していたため、今後、多くの大学が改めて対応を公表し直すことになりそうだ。私立大のうち成績提供システムの利用を考えていた大学も、国公立大同様に見直すことになるだろう。一方、成績提供システムを経由せず、出願者本人から英語資格・検定試験の成績の直接提出を求めるとしている大学については、対応の見直しは必要ないが、他大の対応を見て、資格・検定試験の扱いを再度見直す大学も出てくるかもしれない。
文部科学大臣は、今回の成績提供システムの見送りを公表するとともに、「大学入試における新たな英語試験については、新学習指導要領が適用される令和6年度(2024年度実施の2025年度入試)に実施する試験から導入することとし、今後一年を目途に検討し、結論を出す」としている。どのよう結論となるのか、こちらも注目したい。
★ この時期の発表で、大学側は、対応の迅速さを迫られることになる。国立大学をはじめ、このシステムの利用を予定していた私立大学は、入試方法の変更を余儀なくされ、遅くとも年内には対応策を公表する必要がある。準備をしてきた受験生はたまったものではない。 これから各大学で発表される入試方法には十分気を付けたい。
ガンバレ受験生!! BY JJ
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★ この時期の発表で、大学側は、対応の迅速さを迫られることになる。国立大学をはじめ、このシステムの利用を予定していた私立大学は、入試方法の変更を余儀なくされ、遅くとも年内には対応策を公表する必要がある。準備をしてきた受験生はたまったものではない。
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